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日本の戦争 (小学館文庫)
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| ジャンル: | 歴史,日本史,西洋史,世界史
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| 人気ランキング: | 122093 位
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次の転換点を間違えないために
本書は、「なぜ、日本は負ける戦争をしたのか。」という著者の素朴な疑問を追求した内容となっている。この疑問は、多くの日本人が共有しているものではないのか?太平洋戦争や日中戦争などについて書かれた本は多いが、この素朴な疑問に真っ直ぐに答えようとしている本は以外と少ないと思う。また、長年日本の政界を観察し、時には日本の政治を動かすほどの影響力をもっている筆者ならではの鋭い視点が感じられる。無味乾燥とした史実のみを列挙する訳でもなければ、英雄を描こうという伝記の類でもない。また、社会学のように社会構造などが機械的に社会を動かすことを描き出すのでもない。国際政治、経済状況、地理的要員、個人の意志や性格、権力闘争、陰謀、判断ミス、無知、コミュニケーションミスなど、様々な要因が複雑に交錯して日本の政治が展開し、あの悲惨な戦争へと突入して行く様を実に見事に描き出している。確かに、政治家の意志とは無関係に政治が動いていくこともあるが、政治家個人が出来ることもまた多くあることも忘れてはいない。こうした多様な視点での包括的、現実的な分析は、細分化した歴史専門家ではなく、戦争の実感を持ちつつ政治の現場を観察していた著者だからこそ可能なのではないだろうか。司馬遼太郎の「坂の上の雲」以来の傑作だと思う。
憲法改正論議が登場し、日本史の新たな転換点にさしかかっている今だからこそ、もう一度、著者と同じような視点で日本の戦争を再点検してみる必要がある。本書はそうした思いをもつ人に取って重要な一冊となろう。ただ、注意が必要な点は、本書には随所に推測が混じっていることだ。推測の部分は識別可能だが、読みやすい分、注意をしないと実際とは間違った印象を持ってしまう可能性がある。あくまで著者の推測として受け取ることが必要だ。
歴史書というよりはその流れを示している
富国強兵、和魂洋才といった言葉の語源とその用法の歴史的変遷に始まり、次いで自由民権、帝国主義、昭和維新、五族協和、八紘一宇といったテーマでそれぞれの変遷を自身の調査とインタビューを交えて解説している。 歴史を順に追うのではなく、そこに至った理由や転換期などを示しており、明治から昭和の「定説」に対しても著者なりの疑問や推察を示している。 最近読んだ歴史物では、福田和也の「地ひらく 石原莞爾と昭和の夢」と同じくらい面白かった。
小学館
日本の戦後〈下〉定年を迎えた戦後民主主義 日本の戦後〈上〉私たちは間違っていたか 戦争論争戦 (幻冬舎文庫) 大日本帝国の民主主義―嘘ばかり教えられてきた! 昭和史の謎を追う〈上〉 (文春文庫)
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