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日本の戦後〈上〉私たちは間違っていたか
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| ジャンル: | 歴史,日本史,西洋史,世界史
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公平に書く努力
いわゆる戦後民主主義の否定、という趣旨の発言を発するのは、主に、保守陣営である。保守系政権が戦後民主主義をリードしてきたにもかかわらず、である。「占領軍による押し付け憲法が、日本国、日本人の精神をだめにした」「日本人を骨抜きにするという占領軍の目的が、今、実を結んだ」等。 田原氏は、それらの主張は、戦後の日本人を「誤解」している、という。そして、柔軟性ある現実主義、という観点から、戦後自民党政権を検証する。たとえば、高坂正堯の吉田茂論を正当に評価し、佐藤栄作を「護憲路線」を打ち出した政治家、ととらえる。また、社会党や全共闘についても、全否定をするのではなく、その魅力と限界の双方に、目が行き届いている。 この田原氏の論すべてが、歴史学的に正確なのかどうか、は、よくわからない。しかし、公平に書かれている、少なくとも、できる限り恣意や主観や断定を排除しようとしている。力作だ。
日本の戦後はどのように形成したか
1945年8月15日の日本敗戦でアメリカを中心とする連合国軍に占領された日本は民主主義の原則とともに新しく生まれ変わった。1952年の独立以後、1960年には安保闘争が起こり、高度経済成長をひた走り、二度のオイルショックを乗り越えてバブルが崩壊し、10年以上続く不況の波に揉まれている。日本の戦後の出発点となった敗戦や、その後の幣原・吉田・岸・池田・佐藤・田中内閣を振り返り、現代の日本を振り返る必要性に迫られている。
日本の戦後 私たちは間違っていたのか 上
歴史事象を田原氏の政治的生活を織り交ぜながら書き進められている。分かりやすい言葉と文体で進められている。或る者が知っていて田原氏が知らなかったことも中にある。評論家としての一面と実生活の面での政治が微妙に落差がありお もしろい。六十年時代の日本の政治的環境と昭和の後半の様相と世紀末的な過去の総括的書として興味がわいた。戦後期の左派の様子と保守の攻防の様子を吉田茂、岸信介、池田勇人、との政治、社会党の今日まで至る経緯が述べられている。戦後よく言われたのは日本の「社会党」の保守派への傾斜は昭和二十年代のジャーナリストがすでに書物にし明らかにしていた。これをベースに読むと戦後左派、とくに社会党の政治的体質がわかる。田原氏のこの書は現代史の読み物として面白くかつ現代の三十代以前の人には是非読んでもらいたい
講談社
日本の戦後〈下〉定年を迎えた戦後民主主義 日本の戦争 (小学館文庫) 日本の戦争―なぜ、戦いに踏み切ったか? 日本の戦争 封印された言葉 戦争の日本近現代史―東大式レッスン!征韓論から太平洋戦争まで (講談社現代新書)
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